タイル屋さんと畳屋さん

投稿者: カテゴリー: 住宅部品 オン 2016/11/22

住宅部品調査です。二連ちゃん。

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のいっ。

 


まず、タイルの施工職人の方にお話を伺ってきました。とても寒い日でしたが、職人さんはいつも通りな感じでした。
設計時にはタイルの細かい寸法まで決めていないので、タイルシートを貼る際にそのままの状態では目地間隔が空いてしまったり、そもそも綺麗に収まらなかったりということがあるそうです。タイルシートを分割して若干目地の広いところを作ってつじつまを合わせたり、もうどうしようもない時はタイルをカット。

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タイルをまさに貼っているところも見せていただきました。淡々と作業が進みます。目地が余るので、タイルシートの紙を濡らした後に押して少しずつ広げて微調整をしています。

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タイルは、海外からの輸入品もあり、こちらは角に収める特殊な形のタイルがないこともあるらしく、自分でカットして作ることもあるそうです。昔ながらの道具。長年使ったことが木の丸みから伝わってきます。

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システムキッチンやユニットバスが出てきたことによって、タイルの施工場所は減ってきています。職人さんの手際が良すぎて、私でもできそうなんて思ってしまいました。到底無理ですが。でも、手軽に施工できるように進化して、DIYでまた需要が増えればいいなあと。前にモザイクタイルミュージアムで大量にタイル持ち帰ってきたので施工したいところです。

続いて畳屋さん。これももまたとても寒い日の石巻でした。
こちらではかなり生々しいお話に加えて、文化財の保存という重要な使命のこともお伺いできました。畳縁にもいろんな種類、色んな作法があります。そういった畳の文化をきちんと知っている人がもう少なく、また合板に化学繊維の表を張ったものも畳といっていたり、本当の畳とは一体・・・といったことが課題として挙げられました。

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とはいっても、今までどおりの畳を作っていても需要は減ってきていて売れません。そこで今までにない、斬新な形の畳を提案しています。これが作ることができるのは、文化財のお仕事で手縫いの畳を当たり前に作ってきたから。今後も伝統的な技法を活かした現代的デザインの畳を、良質の国産材で生産販売し、伝統的技法の保存につなげていきたい!というお話でした。

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そのためにも、消費者側に良さをわかる数寄屋好きをつくらなければというお話も印象的でした。住宅部品研究を通じて、伝統的な部品に詳しくなった気がしますがこれからも精進いたします。

寒い日が続きますが、体調に気をつけて論文提出に向けて駆駆け出す権藤研よりお送りしました。

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