高層ビル

1968年の霞が関ビル竣工を日本の超高層建築の曙とするなら(1964年に高さ制限撤廃、64mのホテルニューオータニ竣工がありましたが、霞が関ビルは高さ147m)、2018年は日本の超高層建築50周年にあたります。

(出典:BCS50年記念誌)

霞が関ビル50周年記念誌の執筆に加わらせていただき、構法・施工についてまとめました。高層建築の施工は霞が関ビルでほぼ確立したといっていいでしょう。セルフクライミングのタワークレーンが初なのではなく、旋回体とマストが分離するタイプが初といったマニアックな知識がどんどん貯まると同時に、設計・施工時の関係者の議事録が残っていて、それを読むとカーテンウォールの設計が遅れていく過程やコールテンなどを経て一般的なアルミに収束していく過程などよく分かります。

霞が関ビルを調べたので、他の高層ビルもポツポツ調べています。高層ビルは日本の都市環境・景観上重要な位置を占めますが、あまり調べられていません。「建築士」という雑誌に5回連載しました。あと大学のHPにも少しまとめています。

リンク:大学のHP

他に、高層建築だと、多くの資材や人を運ぶ揚重が重要になるのですが、近年の実態を調べています。具体的には、躯体以外の資材を揚重専門の会社が一括して揚重し、専門工事会社間の調整も行う一括揚重という方式が都市部の高層マンションを中心に普及しています。こちらはインタビューやアンケート、現場調査を行っています。