プレハブ住宅
積水ハウス、大和ハウス、ミサワホーム・・・
と日本には大手プレハブ住宅メーカーが10社近く存在しています。
各社に特徴的な構法や、どのような経緯で開発されたかを調べました。
で、本出しました。
『箱の産業-プレハブ住宅技術者たちの証言』(松村秀一ほか、彰国社、2013年)
具体的に何をやったかと言うとインタビューです。
積水ハウスや大和ハウスの最初の住宅を開発した人に話を聞きました。
例えばミゼットハウス(大和ハウスの最初の住宅商品、写真は本の23ページから転載)。
開発したのは吉村さんという方です(下写真、同26ページ)。
話を聞くと、経営者からの指示や開発体制、デザインの工夫・・・、
貴重な証言が続々と出てきます。
主に、各社のほぼ最初の住宅(話を聞ける範囲で)を調べました。
専門の構法やディテールについても詳しく聞いています。
下はミサワホームのホームコアが1969年に発売した100万円の家ホームコア。
巻末には当時の貴重なカタログも載っています(カラーにしたかった)。
お話を聞いていると松下1号(下写真)がまだ残っていたり、
積水ハウスのガス風呂ハウスがまだ使われていたり、
意外と長持ちかもしれないです。
他にも、調べる途中でこんな写真に出くわしました(下写真、片寄氏提供)。
これはセキスイハウスA型(積水ハウスの最初の住宅商品)が発売1年後に、
ダンガニーカ(現タンザニア)に建てられた時の写真です。
京都大学の類人猿研究所の基地として建てられました。隊長は今西錦司。
当時、大学院1年生だった片寄俊秀氏が建築担当として1人、
現地の人間と協力して建てたものです。
などと、色々と面白いことが分かったので、興味のある方は本をどうぞ。
論文もあります(下リンク)。
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